春の北九州 2(若松・響灘地区)
◆2013年 4月下旬のある日◆
「おれたちは、環境未来都市だ!」
と高らかに謳う、北九州市
市内の北部に所在する若松区
その中で、とりわけエネルギー施設が一堂に会する地区である、
響灘(ひびきなだ)沿いの「次世代エネルギーパーク」エリアに来ています
日差しは、春のそれをようやく感じさせるものになってきました
北九州市エコタウンセンター
見学ができるようなので、さっそくおじゃまします
自然エネルギーの(かなり詳しく分かりやすい)解説や、
資源循環・自然共生などに取り組んでる企業の活動紹介など、
いろんな展示資料があふれています
じっくり見たうえでの感想としては、
北九州市、、、やつらは本気だ
とにかく資料が詳しすぎるほど詳しくて、
熱意がじわじわ伝わってくるようです
屋外に出てみると、花壇のへりに小道がつづいています
春の陽気をかんじながらひとやすみ、、、といきたいところだが、
この地区は響灘が間近に横たわるだけあって、風がとてつもなく強い!
ビューーービューー音を立てて吹いています
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
移動
響灘地区のシンボルになっている、風力発電エリア
10基もの風車が、グオングオンうなりながらグルグル回っています
迫力だな!!
もっとも、風向きの関係で、まったく回ってないやつも中にはいます
それにしても、でかい!!
はるか見上げるほどの大きな風車が、
なめらかにグオングオン回ってるのを間近に見ていると、
ちょっとした恐怖を覚えます
真下にいると、正直、気分もちょっと悪くなった
仕方がない
――効率がそれほど高くないとか、
電力の安定供給用途には不向きだとか、
低周波や騒音を生み出す原因になるとか、
とにかくいろんなこと言われがちな風力発電
しかし、やりようによっては良いものだと現段階で考えています
ランニングコストに優れてるし、
設置場所しだいでは大きな発電量を生み出しうる
なんせここの10基分だけでの発電電力は、なんと15000kW
(※ただし理論最大値)
なにより、
「おれたちは環境未来都市だ、ゆえにやる」
との気概を――決してパフォーマンスではない――つよく感じた
なにより大切なのは、意志だ
風力発電設備やバイオマス発電所、コジェネ研究施設など、
最先端の自然エネルギー関連施設が立ち並んでいながらも、
すこし西に離れた若松北海岸は、国定公園になってるほどの景勝地
けして彼らがビッグマウスではないことを、かように物語っている
風車には驚いたものの、
つよく吹く風に、「いまはなんと言われようと、必ずやるぞ」と北九州の強き意志を感じ取れた、
春のひとときです
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by dolmens | 2015-08-20 20:31 | ◇自然科学と僕ラ