南国の列車 完結編 (下ノ江駅、宇佐駅)
◆ 1:霧島 、 2:鹿児島本線/宮崎県庁 、 3:日南線 、
4:日南線つづき/宮崎空港線 、 5:青島 、 6:鵜戸神宮 、 7:油津、
8:日豊本線 、 9:宗太郎駅 、 10:延岡/佐伯駅 の続き◆
13:10

佐伯駅(大分県)ホーム
長きに渡った南国の列車旅も、いよいよクライマックスを迎えようとしています
泣いても笑っても最後、有終の美を飾りたい
やってきた折り返し列車に飛び乗り、いざしゅっぱつします! ガタン
~

佐伯湾~津久見湾を右手に、列車はグングン走っていきます

内陸に入り、採石工場のバイプラインの下を、
ガタゴトンくぐりぬけていきます

臼杵湾の造船工場のへりを、ガタンゴトン――
============
13:50

どうやら目的地へ、とうちゃくしたもよう
ここで、いったん下車
ここは、、、

下ノ江駅(したのええき)!!
木造で、懐かしさ度バツグン、いい雰囲気の駅舎です
駅の開業は、大正であるとのこと
しばらく時間があるので、ぶらぶらします

ガランとしている無人駅ですが、
とてもきれいに手入れされています

ホーム側から見た駅舎
まわりは、けっこう山です

ホーム内の陸橋から
いやー静かだなあ
四月の風も穏やかで、落ち着きます
駅の周辺も見てみよう

駅を出て、すぐ左手にあった下ノ江鳥越稲荷
かつて大正の初め、鉄道敷設の折、
このあたりの山狐とすったもんだがあり、
災厄を鎮めるために奉祀されたものなのだそうです

駅から少し歩くと、菜の花が咲く小道が
小さな蝶々も飛んでおり、春のうららかさを感じさせてくれます

ふたたび、下ノ江駅に戻ってきました
すこし曇りがちだけど、暖かいです

もう少しこの駅でたたずんでいたかったが、
しゅっぱつの時間です
列車がやってきました
14:20、乗り込んで、これから帰途へつきます
北上! ガタン!
~ ~ ~

ガタンガタン
佐賀関を過ぎて、大分工場地帯へと入ってきました

15時を過ぎて、別府を通過ちゅう
別府タワーが見えます

別府湾が見えてきました
いつも思うんだが、道路と電線が何とかならないものか
カタタタン カタン

国東半島へ入りました
16時をまわりました
すっかり山の景色になってきたよ
ガタン ガタン――
============
16:10

ここで下車します
おつかれさまでした
これまたあたりが山深い、この駅は、、、

宇佐駅!!
USA駅だ!!
宇佐神宮への玄関駅でもあります

しめ縄も掛けられていて、
駅というより、もうほとんど神社

駅舎の中は、じつにくつろげそうな雰囲気

駅構内にあった、宇佐駅の特製看板
巫女さんが「安全運転しなさいよねっ」と言っている
オオオ心に留め置きます

んなこと言ってたら、列車きました
16:50、しゅっぱつ!
ゴトン
~ ~ ~

カタタタン カタン
なんか、えっらい雨ふってきたな!

17:16 中津駅ホームとうちゃく
2分で乗りかえ、ホーム対面の乗り継ぎ列車にて、さらに北上
ガタ

だんだんと夕暮れてきました
周防灘を眺めつつ、カタンカタン
雨足は弱まってきました
そろそろ行橋(福岡)のあたりかな

18時半、小倉を過ぎて、すでに八幡スペースワールドのあたり
すっかり北九州だ
あわい夕暮れ色の空が、きれいだな
カタンカタン――と、レールの音に耳を傾けつつ、
そっと目を閉じれば、今回の「南国の列車旅」のあらゆる景色が浮かんでくる
鬼の洗濯岩と呼ばれる"奇岩"に囲まれた島、熱帯樹の中に鎮座する青島神社
波しぶきが寄せてはかえす断崖絶壁、洞窟の中にたたずむ鵜戸神宮
青い海と神話の里の中をひた走る、日南線(鉄道)
そして、難易度Sクラスの秘境駅、宗太郎駅にも降り立つことができた
さすが海幸山幸の地だけあって、豊作の旅でありました
もうすぐこの旅は終わってしまいますが、しかしこれだけは言っておこう
まだまだ旅は、つづきます
太陽の国、宮崎!
また来る日まで、いざさらば
(完)
============
ps.

最終日、観光途中の延岡市役所のギャラリーにあった、
三十三代 木村庄之助の力強い書、「決断一瞬」
勝負をさばく者としての気迫が、熱意が伝わってきます
決断一瞬!
考えさせられる言葉だ 人生いたる場面において即決は重要な要素です
さらに、鉄道においても、
ダイヤが乱れたときの乗り継ぎなどで、即判断が求められる状況は多々あります
鉄道すなわち「鉄の道」でもあります (茶道、書道などのように)
心に響く言葉だったので、ここに書きおくことにします
「南国の列車 序」へジャンプ
by dolmens | 2012-12-21 22:42 | ◆ 音楽と僕ラ (メイン)