四国の鉄道 6
◆前回まで (1) 、(2) 、(3) 、(4) 、(5) の続き◆
AM7時すぎ
【大歩危】(おおぼけ)駅に到着
列車行き違いのために、10分ほど停車
雨は パラパラ程度
傘なしで、余裕で外に出られるほどだ
山
霧が深いなあ
駅舎の前にチョコンと座ってる、謎の木彫り犬
「ど根性もみじ」ってなんだ?
駅舎を外から
看板娘がいらっしゃるようだ
ふたたびホーム
遊歩道があるようなので、ちょこっと行ってみることにした
岩壁と濃い緑にはさまれて、川が勢いよく流れてる
しかし、「大歩危」というのは なんとも変わった地名だ
となりには 「小歩危(こぼけ)」もある
大股で歩いても小股で歩いても危ないほどの絶壁
というのが由来だという
そうこうするうちに ふたたび発車
7:24 出発
ガタ
~
7:51 【阿波池田】駅に到着
ここで列車を乗り換え
7:57 出発
そして!
次は いよいよ本日のメインイベントにして
今回の四国旅における、最大級の目玉!!
期待で胸の鼓動が早くなる!
ガタンドキン
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8時すぎ
つ ついに着いた、、、
【坪尻】(つぼじり)駅
年期の入った、木造駅舎
そう!
四国が世界に向けてほこる、超Aクラスの秘境駅だ
周りは 山!山!山!!
セミの声の大合唱
ムッとたちこめる水蒸気
ホーム後方!!
ホーム進行方向!!
山しかない!
駅を出た、真正面!
道らしきものが あるにはあるが
どう見ても、けもの道!!
しかも、「マムシ注意」!!
「おつかれさまでした」と言われても、
この駅から 外に通じる道が 見当たらないんだが、、、
駅舎前にいた、よく分からない人形
不気味だ
いやあ 感激した
四国に来たかいがあった
うわさに聞いていた坪尻駅、ここまでのポテンシャルを持っていたとは、、、
あえて言おう!!!
誰が使うんだ? この駅、、、
感涙した
ちなみに 行き違いのため、
ホームはスイッチバック構造になっている
もうしばらく、この駅にたたずんでいたい!との衝動にかられるが
かねてからの 「九州が豪雨でやばい」 との噂
今日中に帰り着かなければならないため、
後ろ髪をひかれつつも、帰還優先ダイヤで予定を進めることにした
8:30 しゅっぱつ
坪尻駅、また来るぜ!!
今回の四国旅、これにて全目的をコンプリート!!!
ガタン
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土讃線の終わり近く、山の中をガタンゴトンと走る
雨は パラパラ程度で 降ったり止んだり
9時
こんぴらさんで有名な 【琴平】駅
駅舎は洋風だなあ
数分で乗り換え!
もうここからは、ダッシュの嵐だ
走れ!走れーーー!!
四国の玄関口、坂出駅いきの列車に乗り込む
ガタン 出発
~
すっかりあたりは町の中だ
土讃線も、これにて完乗!!
四国の3分の2ほどを、ぐるりと回ってきたわけだ
~
9時半
坂出駅 到着!!
4分で乗り換え またまたダッシュ!!
瀬戸内マリンライナーだ
すばやく乗り込んだ!!
さらば四国!!
ガタン!
瀬戸大橋の上を、ビュンビュン走る!!
マリンライナー速すぎ!
四国がどんどん遠ざかっていく
目から、熱いものがこぼれた
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岡山で列車を乗り換え、山陽本線
あとはひたすら西に向かうだけだ
11時過ぎ
岡山・広島の県境をこえたあたり
ガタンガタン
~
11時半すぎ
尾道のあたり
雲行きがあやしくなってきた
ガタンゴトン
11:52
乗り換えの 【糸崎】駅
どうやら 次に乗る予定の列車が遅れているらしく、
まだホームに到着していない
ついに 影響が出たか、、、
言っても始まらないので
この間に駅を出て 近くのスーパーに行き
昼の弁当を買う
30分ほど遅れて、列車がとうちゃく
乗り込んで出発!
ガタン
~
広島をすぎて、山口へ突入
岩国駅で、ふたたび30分ほど列車遅れが出たものの、
四国を早めに出たおかげで、なんとか夜には九州にたどり着けそうだ
雨もほとんど降ってない
降ったとしても、通り雨程度だ
15時ごろ
とつぜん鳴り出す車内アナウンス
「たびかさなる大雨の影響で、ダイヤに相当の乱れが出ています
線路上の安全確認をしながら 徐行運転しますので
ここからは、時速30キロ で運行します
すまん」
なんとーーーーーーーー!!!!
~
17時半
山口県の大半を、30キロでのろのろ走る
お 遅い、、、!
~
中間点、新山口駅に着いたのは 18時すぎ
この先、厚狭駅までの線路が、冠水してるか何かで
列車が走れないようだ
止まったか、、、、
いや
代替手段で、JRが準備した臨時バスが 駅前から出るようだ
18きっぷで行けるので、これでふたたび西を目指す
~
19時半
バスでうとうとしてたら、厚狭駅に到着
バスはここまで
ここからは再び列車だ
すっかり夕暮れた
とは言うものの
列車 こない、、、、、
駅員さんに聞いたら
「1時間は こないと思います」
もうこうなったら、腹をくくるしかない
駅を出て、少し歩いてホカ弁を買いに行く
駅に戻り、列車が一本も停まっていないホームで
買った弁当を食べる
~
20時半
まだ列車こない、、、
もうやばいか? と思っていたら
列車きたーーーーー!!
ヘッドライトが、希望の光のようだ!
さあ、もうじき下関だ!!
~
21時前、下関駅に到着
数分で乗り換え
~
21時すぎ、小倉駅に到着!!
快速に乗るつもりだったが、
鹿児島本線、どうやら大雨の影響を直に食らっているようで
ホームに停まっているのは 普通列車が一両コッキリ
選択の余地はない
乗り込んだ!
21時20分、出発!
~
21時40分、黒崎駅!!
ガタン
停まった!?
車内アナウンス
「大雨の影響で、ダイヤめちゃくちゃです すまん
この先、すべての駅ごとに列車が停まって つかえてる状態です
どうしようもないです」
もう動じない
無心で待つ
1時間まって、ようやく発車
22:39出発
~
なんとか深夜0時前に 博多へ着いたのであった
パタリ
============
ということで
四国激旅 コンプリートしました
このシリーズ 最後まで読んでくださった方、ありがとうございます
生還できたことを、うれしく思います
おかげさまで、最初から最後まで あまり雨には降られず
その辺は幸運でありました
だが最終日、
始発から最後まで 19時間列車 てのは
さすがに発狂しかけた
収穫は 大きかった
四国そのものは もう最高だったんだけど、
山陽本線~鹿児島本線のグジャグジャダイヤも
まんざら捨てたものではなく
・45Lザック背負いながら
幾度もの階段上り降りダッシュ・ホームダッシュによる 脚力増強
・ダイヤ乱れに対する
緊急で乗り継ぎダイヤ作成をするための計算能力・判断力・直観力 養成
・いつ次の列車が来るか分からない状態で
待ち時間で耐える 忍耐力
・「ダイヤ復旧のメドが立っていません!!」の構内アナウンスが流れても
動じず最善をつくす思考力養成と 平常心
・最後は 無の境地
代償も大きい
翌日は 一日 アンデッド化していた
腰が そうとう痛かった
しかし、断言する
四国は最高だ
おれは、また四国に行く
それまで いざさらば
(でも 今度は晴れてネ)
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by dolmens | 2009-12-24 01:18 | ◇四国の鉄道