駅弁さん (みすゞ潮彩弁当)


ふたたび駅弁の話にもどる

前回、前々回の日記とのギャップをいささか感じるが、やむをえん


では、このシリーズ3回目




みすゞ潮彩弁当  (下関駅、新下関駅)

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長門市、下関市にゆかり深い、山口県出身の詩人・金子みすゞにちなんで、
両市を山陰本線でむすぶように、観光列車・みすゞ潮彩号が走っている
まだまだ今年も走っております
ああよかった

「みすゞ潮彩弁当」は、みすゞ潮彩号の車内でも販売される
わりと企画色の強い弁当だ
そういったノリも、950円という平均的な値段も、内容もパッと見、
オーソドックスな駅弁にわりと近いかもしれない


しかし


この駅弁の中には、ひとつ飛びぬけて重要な具材がある
さきほどの写真を、再度ご覧いただきたい


具材には、フグの空揚げ、仙崎カマボコ、イクラ、エビ、イワシの天ぷらなど
基本的に地元の海の幸が使われてる
そんな具材の中でも ひときわ目を引くのが、
くじらの竜田揚げ


話は少し飛ぶが、
人間、生きている限りは食べ物を食べていかないと死んでしまう
動物にしても植物にしても食べていかなければ、人間生きていけない


みすゞ潮彩号の北側の発着駅・長門市
そのさらに北に位置する青海島の端に、「通」(かよい)という漁村がある
かつて、くじら漁の一大基地として栄えた村だ

その「通」に、鯨墓というものがある
漁で捕らえた鯨や、打ち上げられて死んだ鯨の一頭一頭に戒名をつけ、
供養をする風習が昔からこの地域にあったという


動物にしても植物にしても生きてるものを殺して食べていかなければ、
人間生きていけない


「みすゞ潮彩弁当」はくじら肉をドドーーーンとフューチャーしており、
食べようとする我々に、「食べる」ことの意義・意味を静かに、しかしヒシヒシと問いかけてくる

単なる駅弁、という枠内に留まっていないのだ
この「みすゞ潮彩弁当」は


下関駅で「みすゞ潮彩弁当」を買い、
山陰本線をガタゴト、、、、
命の海を眺めながら、駅弁をほおばるのもいい――ふつうに旨いからね
パッケージに書かれた金子みすゞの詩を楽しむのもいい

ひいては、旅をすることの意義を、
より深く考えさせられてしまうのかもしれない
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by dolmens | 2010-03-11 18:05 | ◆ 音楽と僕ラ (メイン) | Comments(0)  

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